対面パスのメリットとしては、「蹴り方の基礎が学べる」・「蹴る回数が多くたくさん練習できる」・「トラップの練習になる」等ありますが、実際の試合で行われるパスやトラップは対面で行われる場面が少なく単純にパスの練習という意味合いでは効果が薄いと言われております。
また、クローズドトレーニングの一種であるドリル系のメニューは相手がいないので試合では同様に効果が薄いとされておりますが、まだ正確に蹴ることが出来なく、トラップするのが苦手な低学年の子供達にとっては反復することで慣れていくため、クローズドトレーニングにより技術力が向上するメリットがあります。
そこで、今回はクローズドトレーニングの効果と三角形のパス回しの技術をあげることができる「コーンを使った三角パス練習メニュー」をご紹介したいと思います。
イメージとしては以下の動画のような形です。
まずは選択肢を増やした上で試合や判断を重視したオープンドトレーニングを行うことが理想とされております。
練習方法
基本形
- 3人1組を作り、ボールを1個用意します。
- コーンを5~10mくらいの間隔で三角形を作ります。(キック力が無かった場合は距離を狭める)
- 時計回りや反時計回りでパスを繋ぐ。
- パスを貰う前に声をかける。
- 何となく行わないで相手の動きをしっかり確認した上でパス行うことで試合をイメージする。
- 次に蹴りやすい所にボールが置けるようにファーストタッチを意識する。
- 相手にパスを出す。(パスを出し後はその足で次に動くことを意識する)
- 元の場所へ戻る。
イメージとしては以下の動画のような形です。
コーンの外へトラップ
- 基本形と一緒の状態で行う。
- ボールをもらうときコーンを相手ディフェンスとしてマークを外す動き(バックステップ)をした後ボールに離れながらの受け方をする(タイミングが早すぎる、または遅すぎるといった事が多い小学生には成功したタイミングで褒めることが大事)。
- 視野を広く出来るようにと次のパスが素早く出来るように遠い方の足でトラップする。
- その時にコーンの外側に抜けるようにファーストタッチでコントロールし、その足で相手にパスを出す。
この練習では体の向きと遠い方の足でトラップするというパスの基礎を学ぶことができます。
コーンの中へトラップ
- 基本形と一緒の状態で行う。
- ボールをもらうときコーンを相手ディフェンスとしてマークを外す動き(コーンから離れる)をした後にボールに向かう(タイミングが早すぎる、または遅すぎるといった事が多い小学生には成功したタイミングで褒めることが大事)。
- 次のパスが素早く出来るようにトラップする(アウトサイドトラップやインサイドトラップを指定する)。
- 中へカットインした後に相手にインサイド・アウトサイドでパスを出す(利き足以外で蹴らせるにはキックを指定する)。
この練習では、中へのカットインの時のパスの基礎を学ぶことができます。
4人1組みでパスを出した後に移動
- オーガナイズは、基本形とほぼ一緒ですが、違いとしては4人で行う。(距離は少し長めが良い)
- ボールを出すコーンに2人並び、パスを出した後に次のコーンへ向かう。
- パスを出す時はパスアンドゴーを意識する。
- その後は、中へ入るメニューか外へ出るメニューどちらでも良い。
このメニューは3人1組だと人数やスペースの兼ね合いで出来ない場合行うメニューです。
パスアンドゴーが体系的に学ぶことが出来ます。
また、4人でなくともそれ以上の人数でも三角パスが可能のメニューです。
メリット
この練習はクローズドトレーニングですので、基本的なメリットとしては動きを体系的に学ぶことが出来る点です。まずは選択肢を増やした上で試合や判断を重視したオープンドトレーニングを行うことが理想とされております。
キック精度の向上
キック精度の一番の向上は回数と的を絞って狙った場所へ蹴ることです。
そのため、3人で行うメニューとしては適しております。
ファーストタッチの向上
対面パスと違い、角度のあるパス回しなので、次への動作がスムーズに出来なければいけません。
そこを重視することでファーストタッチの質が向上します。
サッカーのパスの基本形
ポゼッションの基本である三角形を体系的に学ぶことが出来ます。
実際の試合でのパス回しではポゼッション率を上げるためにパスコースを多く作れる三角形を作ることが大事であるとされております。
三角形を作ることが良いと頭で理解していても、実際にどのような状態かという目安となります。
マークの外し方の向上
ポゼッション率を高める上で、パスを受けなければいけません。
相手が近くに入ればボールのロスト率も上がってしまいますので、マークを外す動き・ボールを貰う動きが大事となります。
しかし、どうやって動いたらマークを外せるのか?という答えは体系的に学ぶ以外イメージすることが難しいと思います。
その動きの基礎を学ぶことができます。
終わりに
今回ご紹介したのはクローズドトレーニングでのパス回しです。
これだけ練習しても試合には使えません。
大事なのは、この練習をした後に、オープンドトレーニングを入れることです。
練習メニューの構成は、
- ウォーミングアップ
- クローズドトレーニング
- オープンドトレーニング
- ゲーム
といった流れが多いかと思いますので、1日の練習のテーマに沿った形でこの練習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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