練習前や試合前で使えるウォーミングアップのメニュー集 - 陸トトのジュニアサッカートレーニング日記

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2017年11月9日木曜日

練習前や試合前で使えるウォーミングアップのメニュー集

ウォーミングアップ無くしてスポーツでの継続的パフォーマンスの向上は無いと言っても過言ではないでしょう。
なぜならウォーミングアップには怪我の予防、パフォーマンスの向上が見込まれるからであります。

しかし、頭ではわかっているものの、実感が沸かないのがウォーミングアップであり、楽しくないのもウォーミングアップであります。

そこで、ここでは低学年から大人まで使えるウォーミングアップの基本的なやり方と、ウォーミングアップメニューについてご紹介したいと思います。

ウォーミングアップとは

ウォーミングアップとは、試合や練習に入る前に軽い準備運動をし、体を温めることをいいます。
ウォーミングアップの反対の言葉は、クールダウン(クリーングダウン)といい、運動の終わりの疲労回復の促進効果があります。

ウォーミングアップを行う目的

ウォーミングアップをただの準備運動という意味で捉えてしまうと、形骸化してしまい意味のないものとなってしまうため「なぜ行うのか」を正しく認識しなければいけません。

体を温めて怪我を予防する

まずは一般的に言われていることが、体を温めて怪我を予防することです。
体を温めると必然的に間接の可動領域が広がります。

その結果、怪我が予防されるわけです。

これは広く知らているのですが、どのくらい?という定量的にはあまり知られていないところであります。

ウォーミングアップでの体を温める時間は季節によっても違います。
夏は暑いため短め、冬は寒いため長めといった感じです。

これらを踏まえて、定量的に表すと、だいたい心拍数(1分間の泊動数)が120回前後が理想であります。
運動強度的には50%くらいですね。

ウォーミングアップで良くないことは、体温が下がってしまうことです。
なので、競技開始30分前に終わるように調整したほうが良いでしょう。

そして、少し汗ばみ軽く息切れをする程度が理想と上げられます。
これ以上の負荷は逆にパフォーマンスが落ちてしまうので注意が必要です。

試合でのパフォーマンスの向上

急な運動をすると息切れをしてしまいますよね。
これは、まだ体が酸素をうまく運べる状態になっていないため酸素不足になるからであります。
そうなると、思うように動けずパフォーマンスが低下してしまうわけです。

しかし、運動を続けていくことで徐々に解消していきます。

そこで、徐々に負荷をあげることで体に酸素を運べる準備をすることで、酸素の供給をスムーズにし、試合での立ち上がりから最大限のパフォーマンスが出すことが出来ます。

メンタルの準備

気持ちの切り替えは大人でもなかなか難しいものです。
いくらこれから試合だと自分に言い聞かせても直ぐには実感出来ないことも多いでしょう。
そこで、ウォーミングアップをチーム全体ですることでこれから試合だという意識を高めたり、リラックスしながら心を整え試合に集中することができるようになります。

ウォーミングアップの原則

ウォーミングアップといったらストレッチと思い浮かぶ人も居るかもしれません。
これは正しいのですが、ストレッチと言っても静的ストレッチと動的ストレッチがあるのはご存知でしょうか?
静的ストレッチとは
呼吸を整え、リラックス状態を作るストレッチのことで、可動領域限界まで伸ばし深呼吸しながら行うやり方です。
疲労回復を助ける効果やリラクゼーション効果が期待できます。

よって運動後のクールダウンで主に使われます。
動的ストレッチとは
静的ストレッチの反対で、徐々に負荷をあげていき、関節の可動領域を広げる効果があります。
つまり上記で説明したウォーミングアップで行うストレッチのことをいいます。
最近の研究では、静的ストレッチはウォーミングアップでの効果はほとんど無く、逆にパフォーマンスが落ちてしまうとのことです。
よって、動的ストレッチを行うべきであるという論文がたくさん出ております。

ウォーミングアップメニュー

競技によってもウォーミングアップを行うべきメニューは分かれてきます。
マラソンなどの持久力を要する競技では、じっくりと時間をかけて行うのに対し、サッカーなど俊敏性が大事な競技に関しては、ウォーミングアップにアジリティ強化のメニューを入れると良いでしょう。

ランニング

一般的なランニングです。
急にスピードを上げるのではなく、ゆっくりと走るのがポイントです。

ブラジル体操

サッカーの体操の定番といったらブラジル体操ですね。
ブラジル体操は、リズム感とチームの一体感、そして動的ストレッチが纏めて出来て大変優れた体操であります。

練習前や試合前両方で利用出来るため、選手たちも練習通りのイメージで試合に望めるのがメリットです。


The 11+

The 11+は、国際サッカー連盟スポーツ医学委員会(F-MARC)が作成した、サッカー選手向けのケガ予防ウォームアッププログラムのため、サッカーに適したウォーミングアップメニューです。

ラダートレーニング

ラダーが存在しなかった場合は、マーカーで同じようなメニューをすることも可能です。

リフティング

どちらかと言えば練習前のウォーミングアップですね。
リフティングの後にもう少し負荷のかかったウォーミングアップを取り入れると効果的です。

鬼ごっこ

小学生の高学年まで楽しんでウォーミングアップ出来る定番のメニュー、鬼ごっこです。
アレンジ次第ではいかようにもできます。
鬼ごっこには周囲を観る力や相手を騙す力などが養えるため、練習前のウォーミングアップには最適です。

しっぽとり

鬼ごっこは小学生にとっては子供同士で出来る日常馴染みのある遊びではありますが、しっぽとりは大人がしっぽとなる物を用意しなければ出来ないため、子供達にとっては新鮮で楽しめるウォーミングアップです。
応用としてはしっぽ取りにボールを使ったメニューもおすすめです。

二人一組のコーン突破

二人一組で出来るコーン突破ウォーミングアップです。
アジリティ効果もある練習の一つで、アイスブレイクとしても使えます。

練習前のウォーミングアップ

練習に取り掛かる前のウォーミングアップで大事なのは、「怪我の予防」と「リラックスした状態を作る」ということです。
リラックスと言ってもクールダウン的要素のリラックスではなく、練習に入る前に余計な力を抜き、気分良く練習に入るためのものです。

そのためには、やはり楽しくなければなりません。

なので、ブラジル体操を最初に取り入れ、その後に鬼ごっこなどの遊び要素を入れるとどの年代でも楽しくウォーミングアップをすることが出来ます。

試合前のウォーミングアップ

サッカーの試合前のウォーミングアップでは、チームで気持ちを高める物が良いです。
それには、ブラジル体操やThe 11+のようなメニューが最適ですね。

試合会場ではウォーミングアップする場所が広く使えないため、狭い中で出来るウォーミングアップが良いでしょう。

終わりに

毎回同じパターンのウォーミングアップを行うと、誰でもいい加減なウォーミングアップになってしまいがちです。
そうすると、時間の無駄でもあるし何よりその後の練習や試合で良いパフォーマンスが出なかったり、怪我をしてしまったりしてしまいます。

それを防ぐためにも指導者の方がウォーミングアップの本質をよく理解し、正しいメニューで行って是非怪我をせずにチームのパフォーマンスを上げて欲しいですね。
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