低学年からでも始められるヘディング練習 - 陸トトのジュニアサッカートレーニング日記

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2018年1月14日日曜日

低学年からでも始められるヘディング練習

サッカーにおいてヘディングはとても大事な技術の一つです。
この技術を教えるにあたりヘディングはどの年代で教えたら良いか迷いますよね。

なぜならヘディングに関しては色々な悪い噂が絶えません。
アメリカのサッカー協会では、10歳以下のヘディングは禁止になったそうです。

ネガティブな情報を取り入れれば完全に「小学生ではヘディングは完全に辞めるべきだ!」ということになるわけですが、物事には程度というものがあり全くやらないという考えもまた違うものだと思っております。

そこで今回は低学年からでも始められるヘディングの練習についてご紹介したいと思います。

ヘディングとは

サッカーで言うヘディング(heading)とは、ボールを頭でコントロールすることを言います。
サッカーは基本足でボールを扱うスポーツですが、高く上がったボールに対してのアプローチは、より早く先に触ることができる頭を使った技術が大事になるわけです。

また、多くの得点はセットプレーから生み出されるため、ゴール前でヘディングが強いことは重要な武器でありアドバンテージとなります。
そのため、クラブチームのセレクションでは両親の身長まで記載させる場合もあります。

良いヘディングとは

良いヘディングとは状況によって変わるので一概には言えません。
基本的には、狙った所に狙った強さ・狙った軌道でボールをコントロールすることができることを言います。

例えば近い相手にヘディングでパスを出す場合は、柔らかいボールで出したりします。
ボールをクリアする場合は、遠くへ飛ばすようにヘディングをします。
また、ヘディングシュートをする時は、叩きつけるようなシュートをするとボールがゴールバーを超えないのとキーパーが取りづらいため有効です。

使い方によってはトラップにも応用することが出来ます。

ヘディングのやり方

ヘディングの基本は、

  1. 怖がらない
  2. ボールをしっかり見る
  3. おでこのちょっと上の当たりに当てる
  4. 首を固定する
  5. 体全体でバランスを取る(特に手が重要)
  6. 体全体で勢い良く当てる

上半身を反らしてやるというのも大事ですが、時と場合によってはそのままの走った状態で当てると効果的な場合があります。

ヘディングと脳

ヘディングをやった事がある人はわかると思いますが痛いです。
特にキーパーからの高く上がったパントキックは当たりどころが悪かった場合、ヘディングをした後、目の前が真っ暗になった経験が誰しもあると思います。

そんなヘディングが直接当たる脳に良いわけがありません。
と考えてしまいますよね。

ヘディングと脳震とうの関係

脳震とうの症状とは、意識喪失、記憶喪失、めまい・ふらつき、頭痛といった幅広いものです。
一般的に子供はまだ発達していないため、脳震とうを起こしやすいと言われております。

新潟医療福祉大学健康科学部健康スポーツ学科講師「熊崎 昌(くまざき あきら)」さんは以下のサイトで脳震とうとヘディングの関係性の質問に対し解答しておりました。
――親にとっては一大関心事だと思うので単刀直入に聞きますが、ヘディングは危険なのでしょうか?

勘違いしてほしくないのは、ボールを頭でヒットするヘディングが、脳に深刻なダメージを与えるとか、子どものころからヘディングを繰り返すことで脳にダメージが蓄積されて何か問題が起きることが証明されているわけではないということです。ヘディングのダメージを証明したという論文にも目を通しましたが、はっきりとそう言い切れるほどの研究結果とは思いません。

引用:ヘディングって本当に危険なの!? アメリカの"10歳以下はヘディング禁止!"について専門家に聞いた | サカイク

この他にも2002年にヘディングによる認知症の死亡例があるとのこと。

サッカーのヘディングと認知症はかねてから関係性が指摘されてきた。イングランドの元サッカー選手、ジェフ・アストルが2002年1月に59歳で亡くなった時、検死官により結論づけられた死因は慢性外傷性脳症だった。「度重なるヘディングで脳に受けた損傷」が原因で認知症となり、これは職業病だと検死官に指摘された。ヘディングが原因の認知症で死亡したと公的に認められた最初の英国人サッカー選手となった。
アストルは生前、サッカー・ボールのヘディングはまるで「レンガが詰まった袋」をヘディングするかのようだと表現していた、とテレグラフは当時の記事で伝えている

引用:サッカーのヘディングで認知症に? 元イングランド代表キャプテンが不安を告白 |ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ただ、適切な比較条件が出ていないため、簡単に職業病として断定してよいのか疑問は残ります。
しかし、やりすぎるのはいけないというのは事実であり、大事なのは脳震盪を起こした際の適切な対処です。

脳震とうを起こした時の応急処置


  1. 安静にする(元気でも安全第一に、直ぐに練習・試合に出さない)
  2. 症状のチェック
  3. 頭部・頸部を冷やす
  4. 病院へ連れて行く

脳震とうを起こした後、さらに衝撃を受けた場合「セカンドインパクト症候群」という深刻な状態になるので安易な判断をしないほうが良いでしょう。

低学年におけるヘディングの位置づけ

これらを踏まえるとヘディングは低学年では全くしなくても良いというわけではありません。
ガッツのある子は練習をしなくてもヘディングという行為は知っているため自己流でやってしまいます。

その場合、練習していないため鼻に当たってしまったり、後頭部に当ってしまったりといった結果になってしまいます。

精度の高いコントロールを身につけるための練習ではなく、安全に出来るやり方として知っておく必要があります。

練習メニュー

柔らかいボールを使ったヘディング

ヘディングを行うには、まずはボールが当たるタイミングと恐怖心の克服が必要となります。
どうしても当たる前に目をつぶってしまうと当たる位置がずれてしまい痛い思いをしてしまいます。

そこで一番良いのが柔らかいボールを使ったヘディング練習です。

  1. ビーチボールなどの柔らかいボールを用意します。
  2. 子供に投げます。
  3. しっかりと良く見てヘディングを行います。

チーム練習では柔らかいボールを用意することが難しい場合は、自宅で親子で行うと良いでしょう。

ボールを頭にのせる

低学年の子に、いきなりヘディングの練習を始めるのはなかなか難しいです。
ボールが顔に来るということは子供達にとっては相当怖いものです。

なので、まずはボールが頭に当たることに対して慣れる必要があります。
そこで上記の動画のように頭にボールを乗せることから始めると良いでしょう。

大事なのは、ヘディングにつなげるボールの位置です。
あくまでもヘディングの練習の一環なのでボールとボールを置く頭の位置が重要となります。

これが出来るようになれば応用としてコーンをジグザグに歩かせるのも良いです。

指導ポイント

  1. ボールをしっかり見よう
  2. ボールはおでこのちょっと上の当たりでコントロールするようにしよう

ヘディングのリフティング

頭でボールを乗せられる練習をしたら、次に頭でのヘディングを行います。
二人一組で行う練習では、どうしてもタイミングが相手とずれてしまい、まだ恐怖心がある中で行うには少しハードルが高い場合があります。

そんな時に自分のタイミングで行えるヘディングのリフティングは慣れるのに最適です。

  1. 頭にボールを乗せる
  2. 一回ヘディングをしたらキャッチ
  3. 回数を増やしていく

指導ポイント

  1. しっかりとボールをよく見る
  2. ボールが当たる位置をおでこのやや上当たりで行うようにすること

二人一組のヘディング


  1. 優しいボールで投げる
  2. ヘディングで相手の胸に返す
  3. 10回やったら交代する

指導ポイント

  1. ボールをよく見る
  2. ボールが当たる位置をおでこのやや上辺りで行うようにすること
  3. 体全体でボールを跳ね返すイメージを持って行う

終わりに

ヘディングの練習一つとっても様々な物があります。
低学年のうちは毎回練習に取り入れる必要はないのですが、月に1回程度の短時間で二人一組のヘディングの練習などを取り入れると飽きが来なく楽しく練習することができます。

また、低学年では投げるという行為が大変難しく、狙った所に投げることが出来る練習にもつながるため、やりすぎること無く練習に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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