特に発達が乏しい小学校低学年のジュニア世代にとっては更に大変です。
しかもリフティングと言っても様々練習方法やコツと言われている物があり、どれを真似してよいかわからなくなってしまいます。
サッカーをやったことがない親にとっては特に…
そこで、今回は、サッカーを習いたての小学生に対し、どういったやり方でリフティングを上手にしていけばいいか練習方法やコツについてパパコーチ目線でご紹介したいと思います。
尚、ここでの目指す物は正しいリフティングのやり方であって、魅せるリフティングや1000回を超えるような所を目指しているわけではないのでご了承ください。
リフティングとは
サッカーでのリフティング(lifting)とは、手以外の体の全ての部分を使って、ボールを地面に落とさないで続けて打ち上げることです。また、リフティングやドリブルなどの魅せる技術が飛躍し一つのスポーツともなった「フリースタイルフットボール」などもあります。
リフティングは大事であり、サッカーの基本だ!って言われておりますが、フリースタイルフットボールのように試合の中での魅せる競技でもなければ試合中リフティングを永遠に10回も100回もしていることは、ほとんど無いでしょう。
しかし、なぜ大事なのかとい言いますと以下のようなメリットがあるからであります。
リフティングのメリット
ボールコントロールが上手になる
リフティングを練習し、続けられるようになると、- どの位の強さで蹴らなければいけないか
- どの場所でボールを触らないといけないか
がわかるようになっていきます。
そうなると必然的にサッカーでの「トラップ」「ボールタッチやキックの精度」が上がってきます。そして正しくボールを足でミートできるので強いシュートも打てるようになるでしょう。
また、インサイドでのリフティングを行うことで、小学生の子供達が最初にぶつかる壁である「インサイドキック」の練習にもなります。
バランス能力の向上
リフティングは足でやる際は、片足でバランスを取らなければなりません。普段片足で立つことがないためバランスを身につける良い訓練になります。
集中力の向上
どれだけ上手く出来ても集中力が無ければ続けることができないのがリフティング。そして集中力が無いのは小学校低学年。
リフティングを練習し、たくさん続けられることで集中力が養われその他全てのことが飛躍的に向上します。
色々なメリットがあるリフティングではありますが、欠点もあります。
それは、直ぐに飽きてしまうということです。
そこで、以下のような練習メニューを短時間で毎回行うことが理想となります。
リフティングの練習方法
ここでは、リフティングの基礎となる「インステップ」でのリフティングが上手くなるような練習方法について記載したいと思います。全体的な流れはこちらの動画が参考になります。
手でボールを上げてキャッチ
まずはこちらの動画を見てみましょう。ボールを蹴ってリフティングをやる前に、ボールと足の上げるタイミングを合わせなければいけません。
そのためにまず行わなければならないのが「最後までボールを良く見る」です。
ただ、これだけだと子供たちは少し飽きてしまうので、ボールを上にあげて後ろでキャッチなどにすると難易度もあがり喜んでしてくれます。
ワンバウンドリフティング
落とさないで足だけでリフティングをするということは、思い通りにボールをコントロールしなければなりません。しかし、最初はリフティング2回ですら思うように出来ないものです。
なので、まずはワンバウンドさせながらリフティングを行います。
この練習である程度できるようになったら次の段階へ進みます。
目安としては、ほとんど動かないで連続20回程度ですね。
手で持ってリフティングキャッチ
ワンバウンドリフティングができるようになったら、いよいよリフティング…の前に手でボールを持って投げ、インステップで蹴り上げキャッチという練習を行います。この練習でしっかり確実にボールをインステップで蹴り胸の辺りでキャッチ出来るようにします。
出来てくれば回数を2回、3回と増やしていきます。
最初からリフティングの回数を数えても思うように上がりませんので、まずはこの基本の動作を繰り返し行います。
リフティング10回を目指す
ここまで出来るようになれば、目標を10回と設定し、黙々と練習します。ずっと練習するのも勿体無いので一日10分程度を目安にするといいかもしれません。
手で持ってリフティングキャッチで歩く
大勢に教える時は、手で持ってリフティングキャッチをしながら歩くという練習を組み入れます。横一列に並ばせて一定の距離を取って、そこまで落とさないで蹴って取って蹴って取ってを繰り返しこれたら1点。
落としたらスタートからやり直しみたいな感じでやると子供たちが楽しんで行えます。
走りながらのリフティング
少し応用になるのですが、リフティングキャッチが出来るようになったら走りながらのリフティングにチャンレンジすると良いです。
これが出来るようになることでより実践に近い形でリフティングの練習を行うことが出来ます。
様々部位でのリフティング
基本的なインステップのリフティングも大事ですが、よりボールタッチやトラップ動作、股関節の可動領域を広げられるようにするには体の色々な部分でリフティングを行ったほうが効果的です。
それぞれ最低50回出来るようになるまで練習してみましょう。
インサイドリフティング
低学年の子供達は股関節が硬いため難しいです。
意識するポイントとしては、地面と並行になるまで足をあげることです。
こうすることでインサイドの基礎を学ぶ事ができます。
また、股関節の可動領域が広がることにより、ステップワークやターンしての一歩の目動作が速くなります。
また、股関節の可動領域が広がることにより、ステップワークやターンしての一歩の目動作が速くなります。
基本は片足のみでのリフティングで構わないですが、出来るようになったら両足をチャレンジしてみてください。
アウトサイドリフティング
初心者の方々最初にアウトサイドのリフティングを行うと大抵つま先が下を向いた状態で行います。
よって意識するところとしては地面と平行になるまで足を上げアウトサイドに当てることです。
出来るようになったら両足に挑戦です。
両足の場合は、よりタッチが難しくなるのですが、ポイントとしては足を前に持ってきてアウトサイドに当てることです。
インサイド+アウトサイドのリフティング
このリフティングはアウトサイドが出来れば比較的に簡単に出来るようになります。
インサイドとアウトサイドを片足で交互に行うことでバランス力とボールタッチが向上します。
片足腿リフティング
両足の腿のリフティング簡単ですが、片足腿のリフティングは軸足のステップの向上に繋がります。
小刻みにリズムよくステップし、落ちた場合は利き足のインステップで持ち上げもう一度続けて行います。
チョンチョンリフティング
このチョンチョンリフティングは、軸足のバランスと柔らかいボールタッチの向上に繋がります。ボールが動いた時に自分ごと移動するのがポイントです。
インステップ+胸リフティング
この練習を行うことで、胸トラップの抵抗感がなくなります。
ボールが落ちたときは利き足のインステップでまた持ち上げます。
インステップ+頭リフティング
こちらもインステップ+胸リフティングと同様ですね。
なれてきたらインステップ+頭を交互に行えるようになれるまで練習出来たら良いでしょう。
難しかったらワンバウンドリフティングから行うと低学年でもある程度出来ます。
高く上げてのリフティング
通常のインステップのリフティングを高く上げ、インステップ・アウトサイド・インサイドでコントロールするという練習です。
リフティングのコツとポイント
- ボールに回転をかけない
- ボールを常に一定の高さで(高すぎず低すぎず)
- ボールを蹴る時は靴の縫い目の辺りで蹴るようにする
- 膝を柔らかく、蹴る瞬間「く」の字になるように意識する
- 蹴る瞬間に膝を曲げる
- 常に体の中心で蹴るようにする
- 楽しむ仕組みを作る
- とにかく練習あるのみ
回転をかけるな!真上にあげろ!って言っても低学年は理解できないので、リフティングの説明をする際には、まずやって見せる前にボールを真上にあげ、地面に落とします。
すると、あたりまえですがボールは真上にあがります。
つま先で蹴るような回転の掛かったボールになるとボールは明後日の方角に行ってしまいます。
つま先で蹴るような回転の掛かったボールになるとボールは明後日の方角に行ってしまいます。
だから回転をかけずに足を平らにすれば必ずリフティングはできるようになる!
って説明します。(あくまでも基礎的なリフティングの動作なので…私は回転をかけてやります。この方が楽なので)
後はステップですね。
まだフラフラボールが動いてしまうので、常に体の中心で蹴るように心がけさせます。
そのためには、ステップと軸足の膝の柔らかさが大事となってきます。
後は質より量です。
理屈より練習量ですね。
これにつきます。
時系列で最高記録は以下のように推移しております。
10回を超えるまでだいぶかかってしまいましたが、無事に超えることが出来ました!
やればやるほど最高回数が増えていき、楽しくなってきたみたいで夢中になっております。
1年生最後の記録は片足で42回となりました。
【2017年9月4日追記】
その後、同じサッカーチーム内でリフティングが出来る子がいなく、モチベーションが下ったのですが、リフティングの回数×10円で何か買ってあげると言ったらそれまで適当にやっていたのが集中しだし85回まで増えました。
【2017年11月05日追記】後はステップですね。
まだフラフラボールが動いてしまうので、常に体の中心で蹴るように心がけさせます。
そのためには、ステップと軸足の膝の柔らかさが大事となってきます。
後は質より量です。
理屈より練習量ですね。
これにつきます。
息子のリフティング状況
2016年より開始した息子のリフティング練習。時系列で最高記録は以下のように推移しております。
10回を超えるまでだいぶかかってしまいましたが、無事に超えることが出来ました!
やればやるほど最高回数が増えていき、楽しくなってきたみたいで夢中になっております。
1年生最後の記録は片足で42回となりました。
【2017年9月4日追記】
その後、同じサッカーチーム内でリフティングが出来る子がいなく、モチベーションが下ったのですが、リフティングの回数×10円で何か買ってあげると言ったらそれまで適当にやっていたのが集中しだし85回まで増えました。
練習開始前の疲れていない時間にリフティングをしたら遂に片足で100回を超えました!
次なる目標は、両足で交互にインステップ連続20回と、インサイドでのリフティング50回ですね!
そこまで出来るようになれば、200~500回くらいは軽くクリア出来ることでしょう。
【2018年1月21日追記】
試合の合間の自主的なリフティング練習が集中力が続くらしく、毎回100回超えをするようになり、記録が一気に400回近くまで伸びました。
完全に右足だけのリフティングではありますが、このレベルだとやろうと思えば直ぐに1000回は行くのかなと思います。
ただ、左のリフティングがまだ10回いくかいかないかレベルなのでそちらを先に50回を目指して行いたいですね。
終わりに
ここまでしても低学年では直ぐに出来る子、出来ない子と別れるでしょう。(私の息子は出来ない部類)
しかし、この動画をみてください。
この子は小学1年生で1000回、2年生で10000回リフティングが出来たそうです。
きっちり適切な位置にボールがミートしていますね。
やる気スイッチ次第でここまで出来るという良い例だと思います。
やる気スイッチのポイントは、とにかく楽しむことです。
どうしても反復練習になるため、子供たちは直ぐに飽きてしまいます。
なので、子供たちに飽きさせない工夫が必要となります。
工夫の仕方は様々ですが、例えば以下のようなやり方が挙げられます。
- 家族・チームでリフティング競争を行う
- 色々な技に挑戦する
- リフティングの回数でチーム編成を行う
- 目標達成時には盛大に盛り上げる
きっとリフティングの練習を楽しくできればサッカーの上達につながることでしょう。
何もリフティングの練習は外しか出来ないわけではありません。
マンションなどの室内で4号ボールでのリフティングは近所迷惑となるので、もし室内でやるのならばリフティングボールなどがオススメです。
自分を信じてあげればきっと誰もがリフティングが出来ます!
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はじめまして(*^_^*)
返信削除ここでhttps://tajimi-zelofc.jimdo.com/フィジカルトレーナーをしております。U10の息子がいます。うちの子も苦手でしたが、今では480回が最高です。
サッカーの上手い子はリフティングも上手いが、リフティングが上手い子がサッカーが上手いとは限りませんよね?試合で10回以上リフティングを続けることはないし、本を出されている池上正さんなんかは「リフティングが上手くなるとサッカーが下手になる」とまで言われています。480回もできるようになっても一人でのリフティングの練習は必要だと思いますか?二人でやるリフティングの方がより良い練習になりそうですが。
>加藤さん
削除こんにちは!コメントありがとうございます。
480回凄いですね!
私ならもうそれだけ出来るなら、ただ回数を求めるのではなく、色々な身体の場所や、体制でのリフティングをやらせると思います。
それによりトラップやドリブルの技術が増すと思います。
大事なのは、何の目的でやるか、なのかなと
ご参考まで
返信ありがとうございます(*^_^*)
削除そうですよね。もうこれ以上回数を増やすためだけの練習は必要ない
かと思います。
ただ、僕はサッカーのコーチではないので権限はないですが(笑)