その中で、パスの練習と言ったら「ロンド(鳥かご)」を想像する人は多いのではないでしょうか。
※ロンドの練習の詳細は以下より参照
しかし、サッカーを初めて間もない子供達や小学校低学年・中学年にとっては、
- パスを回すにはどうしたらよいか
- 何を意識しないとだめなのか
- 練習による成功のイメージはなんなのか
などなかなか言葉で言っても伝わらなく最初のうちは指導者及び子供達も満足感が得られない練習となってしまいがちです。
そこで今回は、ロンドをする前に最初にやっておいたほうが良い「ロンドのためのウォーミングアップメニュー」をご紹介したいと思います。
ロンドとは
サッカーの練習メニューの1つで決められたグリッドの中に入り、真ん中に鬼(ボールを追いかける人)を置き、鬼に取られないようにグリッドの中でボールを回すトレーニングです。
バリエーションは様々で、3対1や4対2、8対2などの人数(外側の人数を多くする)やボールタッチの回数を制限するなどのルールを調整することで楽しみながら多くのことを学ぶことが出来ます。
オフェンスとディフェンスに分かれて行うトレーニングため、サッカーの基本的な動きが全て詰まっており、試合をイメージすることでボールをもらう動き、ボールを止める位置、周りを見て予測するなどの効果を得ることができます。
バリエーションは様々で、3対1や4対2、8対2などの人数(外側の人数を多くする)やボールタッチの回数を制限するなどのルールを調整することで楽しみながら多くのことを学ぶことが出来ます。
オフェンスとディフェンスに分かれて行うトレーニングため、サッカーの基本的な動きが全て詰まっており、試合をイメージすることでボールをもらう動き、ボールを止める位置、周りを見て予測するなどの効果を得ることができます。
ポゼッションサッカーの基礎とも言える練習メニューです。
ロンドの練習が成功しない原因
ロンドの練習が成功しない原因としては主に以下があります。
- 基本的な止める蹴るの技術が低い
- 自分と他者との関係が認知出来ていない
- この練習で何が正解か理解できていない(自分が鬼にならなければいいと考える)
- ボールを持っていない時の動きが理解出来ていない
- 指導者の要求レベルが高い
改善方法
技術に関しては直ぐには向上して改善することは難しいです。しかし、技術がなければロンドが出来ないというわけではありません。
まず最もこの練習で理解しなければいけないのが「何が出来ると正解なのか」です。
その正解を目指すために何が足りてなくてどういったプレーが望ましいのか理解する必要があります。
そのためにはまずは指導者の要求レベルを下げ本質を理解できるようにオーガナイズすることが大事となります。
なお、ロンドの正解とは色々な考え方もあるかと思いますが、ここでは以下を定義としてあります。
※技術面に関しては制限や人数によって変わってくるのでまとめています。
- 相手(味方と鬼)・スペースを見て判断してパスを回す
- 相手(鬼)の逆を突いたプレーをする
- サッカーの技術の向上
手でボールを扱う
そこでまずは足より上手に扱える「手」でロンドをすることをおすすめします。
サッカーなので手で練習をすることに抵抗感を覚える指導者も少なくはないとは思いますが、「急がば回れ」という言葉もある通り、やり続ければいつかは出来るようになりますが短い時間で最大限の効果を後に手にするためにも目的をしっかり理解できるように難易度を下げることが大事です。
相手を見て狙ったところに渡すといった点については手と足も変わらないので本質は代わりありません。手で持って周りを見るという動作は誰でも出来るので成功体験を得られやすくなります。
条件を緩める(コートを広げ、タッチ制限をつけない)
足で扱う時はコートが狭く鬼のプレッシャーが厳しいと顔が下がり足元ばかり見てしまうので、再現性が作れやすいように条件を緩めてオーガナイズすることが望ましいです。
目安としてはパスが3回以上回ることくらいかなと思います。
それ以下の場合、難易度が少し高いと思われるので緩める必要があります。
緩め方としては、コートを広げる、タッチ制限をつけない、鬼の交代のルールを完全に取った時(触ったら交代にしない)などにするとよいでしょう。
練習メニュー
ここで紹介するのは前提として難易度を下げるため全て手で扱うメニューとします。
4人1組のパス回し(ボール1個)
グリッドを作り、4人1組でパスを回します。
1個でそのままの位置で単純にパスを回すのではなく、必ず動きながら行うことが大事です。
よくプロサッカーチームのウォーミングアップで素晴らしいロンドをやられているのを見るとあれが正解家のように思えてくるのですが、小学生にとっては動きながらプレーをするのがサッカーであるという本質を理解出来るようにゆっくりで良いので動きながら行います。
声掛けとしては以下のようにすると効果的です。
- 全員が動きながら貰えるような体の向きでプレーしよう(味方に背中を向けない)
- ただ動くだけじゃなくて味方がどの向きに動いているか予測しよう
各チームで競争などをし楽しめるように工夫することも大事です。
このメニューをやることにより、パスコースが変わっていくため見ることができないとパスが繋がらないという本質を理解することができます。
4人1組のパス回し(ボール2個)
上記メニューに対して、単純にボールを2個にして実施します。
応用的なルールとしては、リターンパスを禁止などすると頭の体操となり考えることが多くなるので難易度は上がりますが、必然的に周りを見て判断しなければならないので周りを見る習慣づけに最適です。
5人1組の鬼ありの鬼ごっこ
ルールは以下です。
- コーンに触っているときは鬼にタッチされても交代なし
- 鬼にタッチされないようにポジション(位置)を入れ替えたら1点
- 出来る限り連続得点を狙う
この練習はボールを扱う前に、鬼の逆をつくという目的に特化した練習となります。
鬼になりたくないあまりにチャレンジが出来ない子には「チャレンジしてみよう」といった前向きな声掛けをかけないと練習が失敗する可能性があるので注意が必要です。
これが成功した後にそれぞれ鬼以外がボールを持ってドリブルするなどのバリエーションもあります。
このメニューをすることで、鬼を見て判断する(逆をつく)というロンドの本質を理解することできます。
終わりに
今回ご紹介したメニューは、あくまでもロンドを行う前や初めてロンドをやる時にウォーミングアップとして行うことが望ましいものです。
子供達は継続していかなければ直ぐに忘れてしまうので、難易度を下げた形で根気よく続けていけば必ず上手になっていくと思いますので是非試しに実施してみてください。
尚、止める・蹴る・運ぶといったロンドにおける技術の向上は、制約を入れたりオーガナイズを変えたりすることで身についていきますので、止めて蹴ることができないから対面パスをするとかではなくサッカーをすることで向上していけばいいかなと思います。
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