低学年でも遠くへ飛ばせるロングキックの練習方法 - 陸トトのジュニアサッカートレーニング日記

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2018年9月4日火曜日

低学年でも遠くへ飛ばせるロングキックの練習方法

サッカーは年々進化しており、主流となる戦術も変わってきております。
2014年のワールドカップでは、スペインやバルセロナのポゼッションサッカーが主流となり、どこのチームも相手に取られにくい短いパスを多用するサッカーを行うべくチームを作ってきました。

そして、2018年では日本代表が惜しくも負けてしまったベルギーの9秒カウンターのような攻守の切り替えが早いカウンターが主流となりました。
このカウンターは当面のサッカーのトレンドになることでしょう。

このカウンターで大事なことは、出来るだけ相手の守備の体制が整わないうちに攻め込むことです。
そのためには、攻守の切り替えとロングキックの精度が重要となります。

しかし、こと低学年のジュニア世代においてロングキックというのは「ただ適当に蹴っているだけの悪いこと」というふうに観られがちです。

そこで、ロングキックが出来ることによるメリットと練習方法についてご紹介したいと思います。

ロングキックが蹴れることへのメリット

ロングパスが正確になる

一般的には、ロングキックが正確に蹴れることでロングパスの精度があがり、クリアやディフェンスの裏へのボール、そしてクロスボールからシュートまで幅広く試合に活かすことが可能です。

視野が広がる

視野が狭いと言われている子供たちではありますが、ロングキックを遠くまで蹴れることで、扱える範囲が広がることで視野が広がり遠くまで見渡せるようになります。

体の使い方が向上する

ロングキックは低学年の子供達にとって物凄く難しい技術です。
その理由としては、後で記載するロングキックのポイントの一つとして体全体で蹴るというものがあるからです。
腕の振り・体幹やバランスなど普通にサッカーをしているだけでは鍛えられない箇所を鍛えることが出来ます。

これらが出来ることで初めてロングキックが上手に蹴れるようにため、体の使い方が向上し、サッカーだけ行っていては子供たちの運動能力の発達に影響があると言われていることへの対策となるわけです。

ロングキックの蹴り方

ロングキックの蹴り方はインステップキックかインフロントキックのどちらかと思うかもしれませんが、基本的な蹴り方はインステップキックでボールの下の方を蹴るといった形となります。
そのことをインフロントキックと呼ぶか呼ばないかの違いです。

ポイント

ボールの中心のやや下を蹴る

高いボールを蹴りたければ、ボールの下の方を蹴り、低いライナー性のボールを蹴りたければ中心より下を蹴ることで高さの調整が出来ます。

ボールを蹴る位置と振り方

ボールが当たる瞬間は、しっかりと伸ばして固定にする。
イメージとしては、鞭のようなしなやかにインパクトの時に棒となる感じです。

蹴り方はインフロント(インステップとインサイドの中間)あたりで蹴ります。
こうすることでバックスピンがややかかり、飛距離が伸びるわけです。

軸足

軸足はボールより少し前のボールから離れすぎない位置に置きます。
助走して蹴る時は、最後の一歩を大きくすることでしっかりと踏み込むことが可能です。

また、軸足の蹴る膝は蹴る瞬間少し曲げると体重を載せたボールを蹴ることが出来ます。

フォロースルー

ボールを遠くまで飛ばすには、筋力より足をコンパクトに素早く降ることが大事です。
また、蹴った後はしっかりと振り抜き、前に重心が行くような蹴り方をすることで体重がボールに乗り遠くまで飛ばすことが出来るようになります。

育成世代での注意点

小学生のような育成年代において身体はまだ未発達であり、同じ場所で蹴り続けると疲労骨折など怪我をしてしまう可能性が高くなります。

また、まだ蹴ることに慣れていない子が連続で蹴り続けると、地面を蹴ったり不自然な体勢で蹴ることに繋がりやはりこれも怪我をしてしまうリスクへと繋がります。

そのため、これ割れやすい体をした子供たちに長時間のボールを蹴る練習は厳禁であると言われております。

ロングキックの練習方法

片足でのインステップのリフティング

低学年の子供達の多くは、まだしっかりと思い通りの位置に足を運ぶことが出来ません。
また、片足でのバランス力も足りていません。

そこで、片足でのインステップのリフティングを回転をかけないでしっかりと最低50回連続出来るように練習します。
この時に大事なのは片足のステップです。

片足ステップを行うことでバランス力を強化し、リフティングを行うことでボールと足の位置の感覚を養います。

四人一組のロングキック


  1. 4人一組を作り、二組ずつ向かい合わせになり距離を置きます。(距離は子供のレベルによって変更します。目安としてはノーバウンドで届く距離)
  2. 外側の子からボールをすぐ前の子にパスを出します。
  3. ボールの受けてはダイレクトで出せれば良いですが、まだ正確にボールを相手に返すことが出来なかった場合は一度トラップをします。この時に少し斜めに返すようにすることで相手が蹴りやすい位置や感覚を身に付けます。
  4. そのボールをダイレクトで逆サイドの子にロングキックを行います。
  5. 飛んできたボールを正確にトラップを行います。(ダイレクトでも可能)
  6. 2から繰り返します。

二人一組のロングキック

ボールを遠くへ飛ばせる感覚が掴めてきたら二人一組でロングキックの練習を行います。

転がってきたボールを蹴るわけではないので、しっかりとロングキックを意識した蹴り方をしなければなりません。
また、受ける側としては次に蹴れる位置、つまり足元に正確にトラップすることを意識します。

終わりに

ロングキックを蹴れる事で、小学生のうちは8人制の時に大変重宝され、足元が多少なく足が早くなくても出れる機会が増えることでしょう。

また、遠くへ飛ばせるということは子供たちにとって足の速さを競うことと同じくらい楽しいことで出来るようになったときの達成感は大きいものです。

是非、沢山練習して身につけてください。
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